どれも「揺れている」ように見える、4つの異なる問題。
AR(拡張現実)の表示が不安定だと、たいてい一言で片づけられますが、原因は4通りあります。作品が静止しているときの震え、動いているときの遅れ、誤った位置への飛び、そして途切れです。直し方はそれぞれ違い、どこを見ればいいかがわかれば、見分けるのに10秒ほどしかかかりません。
いま見ているのはどれ?
何も動いていないのに、表示がわずかに震えます。フレームごとに作品の位置の推定がわずかに異なり、そのノイズをそのまま見ている状態です。たいていは、トラッカーが使える点が望ましい数より少ないことを意味します — 暗い照明、要素の少ないデザイン、あるいは画面の中で作品が小さい場合です。
作品が動くと、表示が一瞬遅れてやって来て、すべるように所定の位置に収まります。これはノイズではなく遅れで、たいていは静止時の安定と引き換えの代償です — 上の震えを取り除くフィルタは、実際に動いているあいだは必ず遅れてついてきます。また、前のフレームから算出した位置でフレームを描画したときにも現れます。
表示がほんの一瞬、自信たっぷりに間違った位置に現れ、位置から位置へと飛び移ります。これは安定性ではなく照合の失敗で、よくある原因は作品の中の繰り返しです。どの点も他の点とそっくりなら、誤った照合も正しい照合と同じくらいもっともらしく見えます。
トラッキングが止まり、表示がフェードアウトします。原因は作品にかかる光の反射、素早く振ったときのモーションブラー、あるいは作品が細い帯にしか見えないほど浅い角度です。表示はすぐに消すのではなく、少しのあいだ保持してからフェードアウトします。持ち直すあいだの0.5秒の途切れが、クラッシュのように見えてはいけないからです。
スムージングを単純に強めない理由。
-
1
フィルタで震えは消える
直近のフレームで位置を平均すると、フレームごとのノイズが打ち消され、静止したスマホの前の静止した作品はぴたりと固定されて見えます。ここまでが、簡単なほうの半分です。
-
2
そして、同じフィルタが遅れを生む
フィルタは、それがノイズだったのか本当の動きだったのかを、待って確かめなければ区別できません。強めれば、何かが動くたびに表示が目に見えて作品から遅れます — 正解データと照らして測ると、強いフィルタは弱いフィルタの数倍も遅れます。
-
3
だから、設定は作品に合わせて選ぶもの
人が立ち止まって撮影する、壁に掛けた額装プリントなら、スムージングは強めがよいでしょう。手に取って裏返されるカードなら弱めです。両方に正しい値は存在しません。だからこれは「解決」するものではなく「調整」するものなのです。
どの設定も答えにならないとき。
はっきり言っておく価値があります。そうしないと、役に立たない数値をいじって午後をまるごと費やすことになるからです。
作品が画面の中で小さい、遠い、あるいはデザインの要素が少ない場合、カメラは位置を正確に決めるのに十分な、見分けのつく細部をとらえられていません。そうなるとどの推定も不確かになり、どれだけフィルタをかけても足りない情報は生まれません — 不確かさを時間方向に引き伸ばすだけです。
近づく、大きく印刷する、あるいはデザインに細部を加える。答えになっていないように聞こえますが、これが本当の答えです。同じ作品でも、画面内で2倍の大きさになれば、まったく別の、はるかに優れたターゲットのように振る舞います。
光の反射も、ソフトウェアではどうにもならないもうひとつの要因です。ラミネート加工したカードがギャラリーの照明の下でトラッキングを失うなら、変える価値があるのは表面加工です。どの表面加工なら問題ないかは、下にリンクしている「AR向けの印刷」で説明しています。
テンプレートを開いて、自分のものに。
Interart の AR テンプレートは完成済みの実働デザイン。ブラウザのエディタで開いて、自分のアートに差し替えれば、あなたの作品になります。各テンプレートには操作を教えるガイドツアー付き。
アカウント不要 — サインアップすると作業はそのまま引き継がれます。
実物をトラッキングする様子を見てみる。
あなたの印刷物を同じトラッカーで試してみましょう — 最初の演出は数分で作れます。
疑問に、お答えします。
フレームごとの推定ノイズが見えています。カメラのフレームごとに作品の位置の答えがわずかに異なり、使える点が少ない — 暗い照明、要素の少ないデザイン、画面内で作品が小さい — と、その答えのばらつきが大きくなります。明るくすることも、スマホを近づけることも、すぐに効果があります。
スムージングの代償が表れています。位置にフィルタをかけると静止時の震えは消えますが、フィルタは待たなければノイズと本当の動きを区別できないため、動いているあいだは遅れます。スムージングを弱めると動きには忠実についていき、静止時の震えは増えます。両方を避けられる設定はありません。
ほとんどの場合、作品の中の繰り返しが原因です。照合では、映っているどの点が作品のどの点かを判断しますが、規則的な模様では誤った答えも正しい答えと同じくらいもっともらしく見えます。繰り返しを崩すか、デザインのより不規則な部分を基準にするのが解決策です。
ある程度までしか直せません。カメラが見分けのつく細部を十分にとらえていなければ、位置は本当に不確かで、フィルタはその不確かさを時間方向に配り直すだけです。近づいたり大きく印刷したりすれば入力が変わり、結果を変えられるのはそれだけです。
表示は少しのあいだ最後の位置にとどまり、すぐに消えるのではなくフェードアウトします。短い途切れはよくあること — 手を持ち直す、照明が表面に反射する — で、そのたびに画面を消していたら、短く保持するよりずっと見苦しくなります。